声紋照合に適した会話録音方法 2003/05/15改
音響・声紋分析の際、必要な録音情報が取り出せなくては正確な分析が不可能となる。
では、どのように分析に適した録音をすればよいか。ここでは、先に記した電話の会話録音
と照合するための会話録音方法を記す。
@ ICレコーダー・マイクロ・カセット・レコーダー等、会話録音を目的としたレコーダーはできるだけ使わない。
可能であればDATなどのデジタルレコーダーを使用する。部屋の中などで録音する場合、マイクの位置と
レコーダーの性能が分析を大きく左右する。
A マイクの設置法
1 レコーダー内蔵マイクはできるだけ使用しない。
レコーダー内蔵のマイクを使用する場合、レコーダーの発するメカニカルノイズも録音されてしまうため、明瞭度に欠ける録音となる。
2 録音状況に応じてマイクを変える。
”単一指向性” 単一の方向からの録音に適する。対象が離れている場合などに向く。
”無指向性” 全方位からの音を録音する。対象が近距離(1m以内程度)の場合に向く。
性能は一般家電店などに置いてあるマイクで十分である。”エレクトレット・コンデンサー”タイプのマイクを選ぶ。
3 できるだけ録音対象に近づく。対象から離れるほど、空間の”響き”も録音されるため、分析が困難となる。
B 録音レベルのリハーサルを必ず行う
録音を開始する前に必ずリハーサルを行い、適正な録音レベルを設定する。もし、録音レベルの設定がうまく
いかない場合は”オート・ゲイン・コントロール”などを使用してもかまわない。
可能であれば、できるだけ録音対象者へ近づけるよう努力する。会話録音・照合には”響き”の成分は不要であり、”響き”によって不鮮明になります。