2001年 梅雨前強行 紀伊半島反時計回り1周ツーリング
"本州最南端・熊野三山・伊勢神宮外宮制覇2泊3日の旅"
2001/06/08掲載



2001年6月2日〜4日

さぁ、梅雨が来るぞというぎりぎりの日程での強行ツーリング。

今回から車載用ボックス(DIY店にて750円也)を搭載し、安定性をはかる。
ボックスが緑色なので一歩間違えると左官屋のおっちゃんと見間違えられる可能性あり?という可能性を秘めながら、今回も大幅過積載で元気よく出発。

車載品
 ツーリングドーム エアマット シュラフ ガスコンロ 携帯ライト ステン製安物鍋 カメラ+デジカメ
ここまでは、通常のツーリストと同じであろうが、ここからが違う。
 ランタンスタンド兼マイクスタンド (三脚付き 最大伸張3m)
 レコーダー類 DAT+高性能マイクアンプ&A/D コンデンサマイク2本(エレクトレットではない)
 ガスランタン 555の小型ランタン 社外マントルと高性能ガスで十分明るい!!
  旅の噂で”チーム過積載”というチームがあることを聞く。誘ってほしいものだ。
  ちなみに坂は上りません。2速で11000rpmです。カチ回しております。


6/3 10:50 羽曳野出発。 第1目標 潮岬

予定ルート
旧R170−R371−R24−R424−県道22−R42−県道41(潮岬)
正確に1周というのであれば、みさき公園や和歌山市内をはずせないが、時間的に絶対不可能なので今回はショートカットする。

いざ出発!

 暑い。熱い。(エンジンが) 半袖で出たので腕がジリジリ焼けてくる。が、お構いなく走る。梅雨前にライダー焼けなんてすてきじゃないか。(後で後悔...) 今回は、できるだけ"道の駅"に寄っていこうというのも作戦の1つである。

第1道の駅 R24号沿い"紀ノ川"で小休止。少々エンジン音がカチャカチャシャリシャリいっている。そんなに調子が悪いわけでもないので、少しゆっくり走ることにする。

R424沿い。僕たちはネギボウズ。兄弟は10万本。セーフガードの開始が遅れたのよね...

和歌山県海南市のR42までは比較的早く到達できる。ミカンで有名な有田市を通過するとき、猛烈な農薬散布のにおいがした。今まで食べていたミカンは、農薬漬けだったのか。まぁ、米も同じようなものだが。
 と、思っていると、ガソリンがなくなった。リザーブへ切り替えて安いガソリンスタンドを物色しながら走る。印南町の"ガスタ"(セルフ)にて給油。なんとお釣りがカードだった。これはテレカ状のカードにお釣り情報が書き込まれ、次回給油時に使えるというものだが、なかなかこれないじゃないか!! こんなところまで!! 1000円入れてお釣りが305円。どうにかしてほしい。トホホ。だから安いのね...
 その後は、醤油と味噌の発祥の地"湯浅町"を通過。ほのかに香る味噌屋からのにおいを堪能できる。湯浅を過ぎれば、しばらく山の中を走り、御坊市に到着。ここまでは来たことがあるのだ。
 休憩ついでに"道成寺"へいく。今日は土曜日。観光客がたくさんいて"絵解き説法"が見られると思ったが今回も誰もいない。案外マイナーなんだなぁ。最低10人いないとやってくれないんだよな。今回も不発。残念至極。あぁ無念。ゴーン(釣り鐘はありません)

御坊市からは、快適湾岸コース。車少なし。景色きれい。遙か彼方に白浜が見えたりして、快調快調!
 昼をだいぶ過ぎてしまったので、南部町の"かまど屋"にて じゃこノリ弁当(和風)を購入。R42の道沿いが海岸なので、バイクを乗り入れ砂利浜の上で食す。ひょんなことで1度ここへ仕事できたことがあるが、そのとき波の音が素晴らしく、"次回はレコーダー必携だ" などと思って持ってきたが、強風のため通常の風貌では録音不可能。昼間は結構車の音も入ってしまう。地元の高校生たちが海辺で青春していた。(遠吠え・雄叫びはしていなかった)

しかし、ライダーとすれ違わない。土曜日なのに。そうこうしているうちに白浜を通過。 

第2道の駅 "志原海岸" ゆっくり走るのに飽きたため、気になっていたエンジン音を正常に直すべく、カムチェーンテンショナーを調節する。しばらく調節していなかったので、合わせるとすこぶるよい音になった。よし。これで通常巡航速度で走れる。

第3道の駅 "イノブータンランド・すさみ"へ到着したが時すでに遅く、閉まっていたのでパス。
  イノブータン、気になるなぁ。

 走っているうちに、日が西へ傾きだした。まずい。このままでは潮岬へ明るいうちに到着できない。と思って若干急ぐこととする。

18:40 潮岬燈台 到着。
 すでにゲートは閉まっており、中へは入れない。仕方ないのでそばにあった神社へお参りをして、ふと脇道があることに気づく。カメラ片手に入っていくと、なんと突端へ出られた。燈台は見えなかったが日没ちかい景色を堪能。景色を19mmの超広角でパチリ。
 もうここまでくれば後はキャンプ場と自分の飯を買うだけだ。すでに薄暗くなった道をしばらく走ると"観光タワー"なるものを発見。おまけにバイクをたくさん (といっても20台くらい) 発見。テントも複数発見! ここは潮岬キャンプ場だ。 が、スーパーがない。そういえば燈台で出会ったチャリンコおじいちゃんも "串本町まで行かないと酒もろくに売ってない"って言っていた。仕方がないのでそのままキャンプ場を通過して串本町まで走った。なんとここですでに岬を1周したことになった。"潮岬東入口"近くにあるA・COOPで食料とビールを購入。駐車場へ出てみると何とも見事な夕焼け。あぁ、極楽。

 その日は先ほどのキャンプ場に泊まることとする。先にテントを張っていた人に尋ねると、どうやらここは無料キャンプ場らしい。これはうれしい。おまけにきれいな芝生で平地だ。 早速テントを張りビールを飲み干しながら"アジみりん干し"を焼いて食す。ランタン(ちゃんとしたガスランタン。マントルは脱落していたので再装着)に灯をともし、三島由紀夫などを読みながら虫の声で眠った。あぁ、腕の日焼けが痛い...zzzz...

本日の走行距離 259.7km


6/3 07:45 潮岬キャンプ場出発 第2目標 那智の滝

04:00起床。早すぎる。しばらく寝る。30分後再起動。今度は目が覚めてしまったので散歩へ出かける。昨日は暗かったのでよく見えなかったが、どうやら芝生の公園の先端が正式な"本州最南端"のようだ。まだ日が昇っていないので、早速レコーダーとカメラを取りに帰り、海の音を録音。
 遠くから漁船のエンジン音がきこえる。なかなかグーである。残念ながら日の出は突端からは見られず、丘の方から朝焼けが見えたので、芝生と空を撮影。
 朝飯を軽く食べてテントをたたみ、8時前に出発。

 しかしライダーが少ない。シーズン前と言うこともあろうが、全然すれ違わない。と思っていると、閉まっているガソリンスタンドの前で手を挙げて挨拶してくるライダーを発見。こちらも手を挙げて挨拶を交わす。ちょっとうれしい。たぶんすれ違った後で"原付"と気づきびっくりしているだろう。なにしろこちらは過積載。
 岬を出発してしばらく行くと "橋杭岩"という奇岩がある。ここではさすがに19mmでは収まらない。2枚に分けて撮影。
 途中の港町で"マグロ丼 500円"という看板を発見!! Uターンして戻ってみると、まだ閉まっている。向かいの小さな朝市はやっているのに...惜しかった...

09:35 那智の滝 到着
 滝の入り口の道ばたへバイクを停めて滝見学。観光客がうじゃうじゃいる。ここでも広角レンズの威力が炸裂。一番滝に近いところ(入場料200円也)でもフレームにきれいに収まる。しかし水しぶきが飛んで来るんだよなぁ。82mmのスカイライトフィルターには水滴が...。
 那智の滝上にある那智大社へいこうとすると駐車場料金をぼったくられる。原付でも400円である。仕方がないので昼食をかねて"当店利用者につき無料駐車場"に停めて山菜そば(500円也)を食す。なんだかゴムのようなそばであった。申し訳ないが口に合わない。"那智のゴムそば"とでも銘々しておこう。
 那智大社までは長い石階段を登らなければならない。1段とばしで登って爺ちゃん婆ちゃんを追い越していく。石段の途中には碁石で有名な那智の黒石が展示してある。碁石を打ち抜いた後の穴だらけの石が200円也。横にセンタービットのないホルソー(ダイヤモンド粒子付きのえらく高いやつ)があったのでたぶんこれで開けているのだろう。 石段を登り終えると那智大社である。新しいピカピカの社殿で趣がない。せめて熊野本宮大社の様であってほしかった。"ありがたや"という気持ちが沸いてこない。

 日本の観光地へ行くとどんどん金を吸い上げられる。困ったものだ。ヨーロッパではそんなことなかったのに...日本では、文化=観光商売→金儲けという図式ができあがってしまっている。まったくトホホである。

 R42をひたすら走る。今日は長袖を着ているので日差しは気にならないが、昨日かなり強烈に焼いてしまったのでひりひりする。
 新宮市を通過。ここには熊野速玉大社があるが、前に見ているのでパス。 しばらく走ると道の駅に到着。

第4道の駅 "紀宝町ウミガメ公園" なんとYAMAHA YD50に乗った兄ちゃんに遭遇。どうやら和歌山から長野までバイトしに行くらしい。こっちも50ccというとびっくりしていた。
 我がCB50は、ライダーをびっくりさせるくらいの過積載ぶりである。YD50氏は、エンジンが焼けかけて頻繁に休んでいるようだ。かなりバイク談義で盛り上がってしまった。その後、"またどこかで会いましょう"といって軽快な2ストサウンドを響かせて走り去った。その後、駅内にある水槽へ亀を見に行く。さすがにウミガメはでかい。1.3mはある。実物を見たのは初めてだ。水中から首を出して"プシューッ"と息をしている。逃さずパチリ。
 もうちょっと休もうと思っていると、ハーレーおじさんとカワサキにいちゃんがやってきた。那智の手前にある温泉で温泉卵を作ろうとして、大量の生卵を仕入れてきたらしいのだが、何個か皮バッグの中でつぶれていてえらいことになっていた。半壊した卵を差し出して、"生卵飲むか"と言ってきたので丁重にお断りした。卵はたぶん全部で80個近くあっただろう。その後無事にゆでられたのだろうか。80個−数個の生卵たちが心配だ。その後、向かいの砂浜へ行ってみたが、ここでも強風のため録音はできない。残念...


あたしはFRPガメ。得意技は空中浮遊...



餌をください。餌を... おなかがすいてカメこまっちゃう。


それからのR42は、道の駅が併発してあるところと全くない区間が交互にあった。

第5道の駅 "熊野きのくに" ここでトイレ休憩&飲み物購入。

 先に出発したYD50氏に熊野市山中(R42上)で追いついた。"エンジンの調子は"と訪ねたら、"バッチリ!!"と答えていた。しばらく併走するが、結局追い抜いてひたすら走るが、上り坂になるといつの間にか追いつかれてしまった。うーむ、過積載が... といっているうちにYD50氏のペースが落ち、"エンジン回らんようになってきた"といっていきなりペースダウン。CB50にも相当きついのでまたしばらく併走。その後抜きつ抜かれつしながらお互いマイペースで走っていた。下り坂で抜いてしまったので、また次の道の駅で止まるだろうと思って次の"奥伊勢きつつ木館"で待っていたが、なかなかこない。どうやら違う道を走っているようだ。あぁ、写真撮ってあげればよかった。長野までのYD50エンジンちゃんの無事を祈りつつ走った。

第6道の駅 "奥伊勢きつつ木館" 土産として"健康煮"なるものを購入。367円也。
 先のYD50氏を待つが来ないので出発。

第2の目標地点 "伊勢神宮(外宮)"の手前でガソリン給油。 JA伊勢 元気満タン度合給油所お茶目なネーミングである。(15:27)

15:47 伊勢神宮外宮到着
 人も割と少なく涼しげな風景を楽しむ。内宮の方が人気があり人がいっぱい出店がいっぱいであるのに対して外宮はさっぱりしている。いずれも境内にはとても大きな木が生えており人が小さく見える。なぜか社務所内では雅楽"越天楽"のCDがかかっていた。どういうつもりだろう???
 本殿に向かっては撮影禁止なので、脇の方からと別の場所を撮影。本殿前の池の鯉に向かって手をたたき続けているカップルがいた。いったいどういうつもりだろう???
 駐車場まで戻ってきて、"神楽殿"を見るのを忘れたことに気づく。が、今から戻っていたのでは家に帰れなくなる。あきらめてR42まで引き返し、R368−R166へ向かうこととする。
 途中おなかがすいたのでコンビニ弁当を宮川沿い(県道38号 熊野速玉大社の真向かい)の河川敷で食べる。川ではラジコンボートがえらい勢いで走っていた。ハイドロプレーンというやつだろう。80kくらいは出ていると思う。同じところをぐるぐる回ってていきなりプスン! 川の中でエンスト! すると糸の先にボールをつけた釣り竿でボートをつり上げていた。なんとキャスティングがめちゃくちゃうまい! 一発でボートを釣っていた。そっちのほうが名人技だ。

 県道38号の川沿いを走り、R42からR368へ入ってすぐのところに麦畑がある。ちょうど夕日で美しい風景。梅雨前にこういう光景に出会えるとうれしくなってしまう。撮影した手前の方は、きれいに穂が立っていたが、道路上から見たらミステリーサークルモドキがあった。

第7道の駅 "道の駅飯高駅" もう日も暮れかけ。かなり疲れてきつくなった。家までは余裕で100kmはある。と、思っていると横浜ナンバーのHONDA DIGREE250氏がやってきた。どうやらここで1泊するようだ。早速ビールと晩ご飯を買いに出かけていった。こっちはこっちでかなりつかれてる。無理して帰るかそれとも1泊するか、ウーンウーンと考えていても仕方がないので、泊まることにする。早速ビールとつまみを買いに行き、荷物を降ろしていると伊勢方向からバイク集団がやってきた。総勢20人位。早速CB50をみつけてやってきた。"懐かしいのんに乗ってんなぁ" "古いなぁ"などいわれてしまった。古くて当然。20年以上の代物である。総走行距離10万キロ走ったといったら驚いていた。 大阪のツーリングクラブの人たちだった。なかなかレアなバイクに乗った方もいてまたまたバイク談義に花が咲いた。
 その晩は、Mr.DIGREEと政治談話などで盛り上がる。ツーリング先で政治談話するとは思わなかった。"道の駅飯高駅"は、十分キャンプ地として有能である。もちろん無料。水道トイレ完備。


本日の走行距離 277.1km


6/4 06:00頃起床。昨日買っておいた"ごんぶと天麩羅"を食す。食後、夜露に塗れたテントを干すが、全然乾かない。飯高は山中のため湿度がなかなか下がらない。駅の軒下にツバメの巣があるのでボーっと眺めていると首が痛くなった。生まれたばかりのツバメがいたので、親が餌をやるところを撮ろうと思ったのだがなかなか親が戻ってこずあきらめる。くっ首が...アイテテテ。
 テントが程良く乾いたところで片づけて出発。今日もエンジンブルブル絶好調!
"どこかでまた会いましょう"と挨拶してR166を大阪へ向けて走る。(7:30出発)

 あぁ、朝は気持ちええなぁ。と思いながら快調に走る。R166は走りやすい。信号は滅多にないし道はきれい。景色はきれい。言うことなしである。途中、高見峠手前で横道に入り"太良木川"沿いを走り、録音できそうな場所を探す。2キロほど入ったところでよい場所を見つけたので早速セッティング。
 土手の下から清流のせせらぎ、カジカの声が録れた。場所を移動して河原へ降りる。しばらくテープを回していると、上流の方を2頭の野生の鹿が川を渡っていった。角がなかったから雌鹿とその子供のようだ。じっとしているとこちらに気づかずそのまま渡っていた。直後、カワセミが目の前を飛んでいき鮮やかなダイブで魚をキャッチ。カワセミの声も録音できた。ここはまた来よう。

第8道の駅 "宇陀路大宇陀"で小休止
 そのまま奈良県へ突入・横断。11:00我が家へ到着。あぁ疲れた...
 そういえばもののついでにと思って、"道の駅ふたかみパーク"へ寄ってみたがなにもすることがなく通過してきたんだよな。なにしてんだか。 結局道の駅は9カ所止まった。

本日の走行距離 98.7k
ツーリング総走行距離 635.5km ご立派。 エンジンオイルをつぎ足さなければ...


後日談
 オイル下がりが激しい。300ccくらい注ぎ足した。アブナイとこだった。ゲージのアンダーラインより下だった。
 今回のオイルはXF−08だが、前回のモービルで洗浄されたのだろうか、スキマが広がっているのか??


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